自分の市場価値を知りたいけれど、何から調べればいいか分からない。30代後半から40代の会社員なら、一度はそう感じたことがあるのではないでしょうか。
結論から言うと、市場価値は会社を辞めなくても調べられます。
私は大手メーカーで法人営業をしており、40代で2回、管理職として転職しました。この記事では、その過程で実際に使った40代の市場価値の調べ方を、3つのステップで紹介します。
40代の市場価値の調べ方は3つ
私が実際に使った方法は、次の3つです。上から順に進めると、自分の評価が少しずつ具体的になります。
市場価値の調べ方3つの比較
どれも会社を辞めずにできる方法/上から順に進めるのがおすすめ
← 横にスクロールできます →
| 方法 | 分かること | 手間 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| 職務経歴書キャリアの棚卸し | 自分の強みと実績の整理 | 自分だけでできる | 転職を考え始めたばかりの人 |
| スカウト型サービスビズリーチなど | どんな企業・年収帯から声がかかるか | 登録後は待つだけ | 忙しくて動く時間が少ない人 |
| エージェント面談JACリクルートメントなど | プロから見た評価と、足りないスキル | 面談の時間が必要 | 具体的な評価を聞きたい人 |
3つとも、登録や面談をしても転職する必要はありません
出典:筆者の2回の転職活動をもとに作成。
ステップ1 職務経歴書でキャリアを棚卸しする
最初にやるのは、職務経歴書でキャリアを棚卸しすることです。棚卸しとは、これまでの仕事と実績を書き出して整理する作業です。
書き出してみると、自分では当たり前だと思っていた経験が、社外では評価されると気づくことがあります。逆に、数字で説明できる実績が少ないと分かる場合もあります。
ここで作った職務経歴書は、次のスカウト型サービスとエージェント面談でそのまま使えます。
ステップ2 スカウト型サービスに登録する
次に、スカウト型サービスに職務経歴書を登録します。スカウト型サービスとは、経歴を見た企業やヘッドハンターから声がかかる仕組みの転職サービスです。私はビズリーチなどを使いました。
どんな業界の、どの年収帯の企業から声がかかるか。これが、今の自分に対する市場の評価の目安になります。
登録した後は待つだけなので、忙しい会社員でも続けやすい方法です。
ステップ3 エージェント面談でプロの評価を聞く
最後に、転職エージェントと面談します。求人の紹介を待つ場ではなく、プロから自分の評価を聞く場として使います。
面談では、強みと弱み、足りないスキル、次に取るべき行動を具体的に聞けます。英語力やマネジメント経験など、希望の年収に届かない理由が分かることもあります。
私は2回の転職で、どちらもJACリクルートメントの紹介で入社しました。年収は約1,000万円から、2回目の転職時の提示額で約1,300万円になりました。
最初の面談では、当時の勤務先について「業界内での評価が高くなく、転職すると格落ちになる」と率直に指摘されました。耳の痛い話でしたが、社内にいるだけでは分からない評価でした。
エージェントに登録しても、転職する必要はありません。まずは今の自分の相場を知るつもりで、面談を受けてみてください。
書類の添削や面接対策など、手厚いサポートを求める方は、総合型のリクルートエージェントとの併用も選択肢です。
▶ JACリクルートメントに無料登録して、面談で市場価値を聞いてみる
市場価値を調べる前に知っておきたい誤解
市場価値を調べる前に、転職へのイメージを確認しておきましょう。40代の転職は、今では珍しいことではありません。
マイナビの「転職動向調査2026年版」によると、2025年の正社員の転職率は7.6%でした。前年から0.4pt増え、調査開始以降で最も高い水準です。特に40・50代の転職率は、2021年以降上がり続けています。

(出典:株式会社マイナビ「転職動向調査2026年版(2025年実績)」)
また、1985年生まれの会社員など1,000人を対象にした調査では、40歳の60.6%が「今後、転職意向がある」と答えています。

(出典:ヒューマンホールディングス株式会社「40歳のキャリア実態と『なりたい自分』意識調査2025」)
それでも、私が最初に転職を考えたときは、次のような不安ばかりが浮かびました。
- これまで積み上げた人間関係や実績が無駄になるのでは
- 新しい製品知識や社内ルールを一から覚えるのは大変そうだ
- 育ててくれた会社や、親しい同僚・後輩を裏切るようで申し訳ない
- 40代の転職は、年収が下がるのが当たり前ではないか
実際に動いてみると、私の場合はどれも思い込みでした。こうした思い込みが、自分の市場価値を見えにくくしているのかもしれません。
年収アップは「近接領域」にある
ただし、未経験の業界への転職は、30代後半から40代にとって簡単ではありません。
経験とスキルを活かして年収や条件を上げやすいのは、近い業界・職種への転職です。JTC(日本の伝統的な大企業)で身につけた組織を動かす力や専門知識は、競合や関連業界の企業に評価されやすいと考えています。
「人間関係がなくなる」は思い込みだった
会社を辞めたら、親しい仲間とも疎遠になるのでは。この不安も、実際には当たりませんでした。
本当に強いつながりのある同僚や先輩・後輩とは、会社が変わっても関係が続きます。社外の仲間として、以前より深い付き合いになった人もいます。
付き合う相手を自分で選び直せて、新しい職場で仲間も増える。これが、人間関係についての率直な感想です。
私が市場価値を調べ始めたきっかけ
私が転職を意識したきっかけは、管理職試験の不合格でした。
それまでの私は、上司の期待に応え、単身での海外駐在でも会社に尽くしてきました。不合格の通知を受けて、自分の人生のハンドルを会社に預けきっていたと気づいたのです。
そこで最初に取り組んだのが、株式投資です。詳しくはインデックス投資が会社員に向く理由|期待値で考える資産形成で書いています。次に考えたのが、転職という選択肢でした。
駐在先から帰国するまでの間、YouTubeやネットで転職市場を一から学びました。最も驚いたのは、転職活動は会社を辞めることではない、という点です。
職務経歴書を書き、エージェントと話し、オファーを見る。この過程そのものが、自分の市場価値を知るための自己分析になります。
帰国後、この記事で紹介した3ステップを実行しました。その結果、「いつでも外に出られる選択肢を持ちながら、今の会社で働く」という考え方に変わりました。
まとめ:まずは自分の市場価値を知ることから始める
今の仕事を辞めるべきだと言うつもりはありません。
ただ、今の会社に不満があるなら、市場での評価を知らないまま働き続けるのはリスクがあります。
市場価値は、職務経歴書での棚卸し、スカウト型サービスへの登録、エージェント面談の3ステップで調べられます。どれも会社を辞めずにできます。
仕事で使っている分析力を、今度は自分の市場価値に向けてみてください。30代のうちに一度調べておくと、40代で動くときの準備にもなります。
Follow @ken_autonomy


コメント